僕は万年2位女。
それでも悪くはなかったけど、コンプレックスだった。
　
　　
　
小さい時からなんかやったら
すぐ上位になって、1位になる前に辞める。
　
　
万年2位とか上位を獲得してきたのが僕。
なんかいっつも「あーこんなもんか。つまんね」って
辞めちゃうのが悪い癖。
　
　
そこで努力を怠って
他の人に抜かれてゆくのが多くのパターン。
　
　
運動も出来て、リレーの選手だったし
絵とか描かせたら入賞・佳作。
勉強はしなくても点数そこそこ取れて
演劇は先生から主役やってくれと頼まれ
音楽祭も出来ない子の代わりにトレードされた。
　
営業はほぼ入社1ヶ月で2位にはなってて
いつも驚異の新人枠。
　
　
でも、やっぱり
1位が取れないのがある意味コンプレックスだった。
　
　
　
僕の特徴は自分の為に頑張れないこと。
それがわかったのが
23歳で入ったエステサロンだった。
　
　
営業成績そこそこ。
その時も同期が勉強会をバックれたので
僕1人で勉強会を主催する羽目になった。
でも、バックれた子の事なんて
初めから信用してないから、全部1人で出来るように準備しといたから何の問題もなく終えた。
　
ただストレスはあった。
実家との折り合いがマックス悪い時、同期の子の尻拭きまでやらされる…
その上、遠藤さんと仕事したくないとディスられる僕　笑
　

　
第二回オーバードーズ（大量服薬）と
こっそり洗剤飲んでみたりしてその日は帰った。
　
家に帰りたくなかったから
当時お付き合いしていた彼の家まで
車で1時間ほど運転して（※意識ほぼない）到着。　

　
1週間は嘔吐が続くし
病院連れてってもらうまでにも嘔吐
見事に記憶がないけども
かれこれ1ヶ月ほど、仕事をサボる結果になった。
　

いわゆる無断欠勤ってやつね。
スマホの充電も切れて、サロンの電話番号も忘れちゃって。
それより具合悪くて…
　

でも会社には行かなきゃ
連絡しなきゃ…とは思ってるから
心は全く休まってない。
　

サロンも大変だったと思うけど
こっちも大変だった。　
そういえば、この時両親らはどうしてたのかな？笑　　

結果、会社に辞めるにしても挨拶行かなきゃいけないと思って電話をした。　
　

ひとまずサロンに行かなければならない。
冬の寒い時期に
ショッピングモールの駐車場に車を停めて
そこから出てゆけない僕を店長が迎えにきた。
　
　
／
どんな顔してサロンに入ればいい？
みんな笑ってるのかな？
まぁ、クビだよな。
せっかく表の仕事で就職できたのに
＼
　
色々考えて
案内された席に着く。
　
　
言葉が出なくて下を向いてたら
店長が先に口を開くんだ。
　
　
「遠藤さん、ごめんね」
　
　
　
　
　　　　　…？　　　ぬ？　
　

なぜ店長が謝っとるのか
全くわからなかった。
　
　
「あなたに沢山負担をかけてしまったね。」
　
　
　
　

　　　　…？え？
　　　　どゆこと？
　
　

「社長には伝えてあるから、遠藤はできる子なので首にさせないって言ったから。大丈夫だから、帰っておいで」
　
　
　
僕はてっきりクビになると思ってた。
1ヶ月無断欠勤で、連絡もつかない
何の役にも立たない女が
サロンに穴開けて
めちゃくちゃ迷惑かけたのに
「何が大丈夫なの？」
「なぜ僕を庇ったの？」
　
　

でも
ただ、ただ　
嬉し過ぎて
初めて女の人の前で泣いた。　
　

その時同時に決めた事があって
「この人に報いる必要がある」
店長の利益は何だろう？
　

社長は僕を辞めさせたかったけど
店長は僕を信じて、残した。
　
　
それならば
僕が残った意味を作るしかない。
ちなみにこの店舗は
全国で売上1位の店舗。
　
　
歴代のトップはずっとこのサロンから出てた。
引き継ぐのは僕だ。
そう決めた。

　

翌月から
僕は店長の為だけに働く事にした。
僕が見せられる誠意なんてそれしかない。
　
　
売って売って売りまくって
気が付いたら
僕は全国No.1の売上を上げられるスタッフになっていた。　
　
　
店長がこれを1年続けたら
管理職にしてあげられるって言うので
　
まんまそれも叶えた。
※もちろん周りの方々の協力がある　
　

やがて僕は
全国で1番売る女になり
社長賞を上半期・下半期獲得して
全店舗で最も有名な女となった。
　
　
僕の力が爆発的に発揮されるのは
【誰かの為に頑張る】なのだ。
　
　
　
僕はみんなが思うより
自己肯定感は高くない。
1位取れるとか思って生きてきたことはない。
いつも2位。2番手って思ってた。
　

でもそれ以降の1位獲得時も
教えてくれた先輩に恥をかかせたくないとか
世話になったあの人の為に集客したいとか　

結果、それでしか
1位を取れない体質みたいだ笑笑
　

でも最近は
人に会うとか、
人と腹を割って話す事がなくなった。
　
　
期待し過ぎて傷つくのが怖くなったからだね。
でも、これはある意味転機なのかもしれない。
　
　

今度は自分の為に
1位を取ってみよー(^^)とかね　

1位はすごく気持ちいい
1番はすごく楽しい
あそこから見る景色は素晴らしい
　
　
今度は僕の力を
僕のために使ってみたいなぁ。
　
　
それが課題な気もする
さて、皆さんはどんな時に
力を発揮出来るとかある？